2020年04月27日

企画は60点がベスト


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タイトルに企画とありますが、仕様の事だと捉えてもらって問題ないと思います。
それと60点というのは合格ラインを象徴的に表したものです。

「凄い企画」は凄い?


良く夢の様な企画をぶち上げる人がいます。
誰が見てもその企画(仕様)ならば良いと分かるものです。例えば「10分の充電で1000km走る電気自動車」みたいな感じです。そういうスペックなら確かに誰でも買いたくなるだろうというのは分かります。と同時に、素人が考えても技術的にはまず無理なのだろうという事も分かります。
ところがこれがソフトウェアになると事情が違います。
ソフトウェアの場合は自動車など形があるものとは違って、基本的にはイメージしたものは何でも作れてしまいます。ですから「厳しい」とか「難しい」くらいまでは分かるのですが、「無理」とまでは言い切れない事が多いのではないでしょうか。

余談ですが、私は実際に企画に待ったをかけた事があります。
その企画は元々存在するシステム製品に追加して、ログを充実させるものだったのですが、企画案では色々なモードがあり、最も完全な形でログを残すモードではシステムの全てのDBアクセスを逐一ログに落とすものでした。この説明を聞いた時、そんな事をしたらどう考えてもシステムの性能要件を満たすのは「不可能」だと思いました。そこで、「絶対に使い物ならない」と意見しましたが、企画・営業側としては「そこが売りなので絶対に外せない」という話になって、紛糾しました。結局、実際にどれくらいの性能劣化になるのかを試しに計測して見積もる事になりました。結果の詳細な値は忘れましたが、数%遅くなるなどというかわいいものでは無く何倍というレベルのものでした。当然使い物にならないレベルでした。

さて話を戻して、無理では無いとしても結構ハードルの高そうな「凄い企画」を目指したらどうなるでしょうか?お分かりと思いますが、機能が凄ければ凄い程どんどん開発パワー(コスト)がかかって行きます。特に100点に近づけば近づく程極端にパワーがかかります。学校の試験などでも99点を取るのと100点を取るのでは全然違うと言いますね。つまり点数とパワーの関係は直線的な単純な比例ではないという事です。上を目指せば目指すほど膨大なパワー(コスト)がかかります。

60点を目指すのはかなりシビアな事


ですから点数は低ければ低い程良いという事になります。一番低い点は合格ラインぎりぎりの60点です。なるべく60点に近い方が良いという事になります。80点より70点、70点より65点です。しかし、勿論合格ラインを割って59点とかになってしまったら今度は0点と同じです。いや、売れずに赤字になったら元の状態より悪いのですからマイナス〇〇点という方が正しいのかもしれません。ですから企画にとって60点を目指すという事はかなりシビアな事です。だからこそ高得点の「凄い企画」を立案してしまうとも言えます。「これなら間違いない」というもので安心したいわけですね。

最初に書きましたが企画というのを仕様と読み替えてもらって問題ありません。「あの機能も入れたい。この機能も入れたい」と、ユーザーにとってはあまり必要のない機能で盛りだくさんになっていませんか?その機能を入れた時の開発コスト、保守のコストを計算していますか?

◇ ◆ ◇

以上一般論として書きましたが、厳密に言えば企画段階で開発コストを寸分の狂いもなく見積もれるならば100点を目指しても良い事になります。実際は企画のタイミングでの開発コストの見積もりが難しいのでこういう事になってしまうわけですね。酷い場合だと営業が勝手に案件を取って「売ってしまってから」、開発に「作ってくれ」と持ってきたりします。これでは最初からまともに見積りしていないので赤字は必至ですね。

あと、100点を突き抜けて今までにない画期的なものを目指すならば、それもまた別の話ですね。

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posted by 善 at 17:58 | Comment(0) | 企画 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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