2019年09月12日

「その他」は要注意


色々な時に「その他」という項目を設ける事があると思いますが、少し気を付ける必要があるという話です。

一般的な問題


ソフトウェアを開発に限らず、世の中の色々なところで「その他」という項目は見かけます。ですから皆さんも「その他」がどういう性質のものかというのは勿論良く理解している事と思います。すなわち、大多数のものがA,B,Cと分類された場合に、それ以外のものも小数あったならば、それらはまとめて「その他」に分類しておくというものです。つまりA,B,C以外という事です。

これの何に注意が必要かと言うと、あくまで「小数」だという事です。ですから最初に分類を決めて、内容がもうそこから変わることが無ければ特に問題はありません。ところが運用によって内容が変わっていくとすると「その他」について見直しが必要になる事があります。
例えば上記の例でA,B,Cがそれぞれ100個位あったとして、「その他」の中にD,Eが数個ずつあったとします。この状態から運用が始まって、いつの間にかDが30個位に増えてしまっていたとしたら、これはもう「その他」ではなくA,B,C,Dと専用に項目を設ける必要があるでしょう。もしくは個別の数は増え無くともD,E,F,G,H,Iと増えて行って、全体としてやはり数十個になってしまっていたら、やはり「その他」にし続けるのは不適切です。
いずれも最初は「小数」だったものが、運用中に膨らんで「多数」になったという事です。この時に整理して体系を修正するならば問題ないのですが、それがなかなかできません。体系を変更するのは影響が大きいので腰が重くなるのです。それに今までなんでもとりあえず「その他」に放り込んでおけば済んだという「楽さ」を味わっているので尚更です。こうして「その他」は放置されてごみ溜めになって行きます。
実際、「その他」的なライブラリーを作ってしまって、数年後には、何の機能だか分からない様な雑多な関数が大量に入った状態になってしまったのを見た事があります。
もっとも、大抵の場合は、効率は悪いものの「変えずに続けられるうちは続ける」という姿勢でも、そこまで深刻な問題では無いのかもしれません。

計画における問題


しかし計画に関しては別です。
計画的に進めるという決意」で述べましたが、遅れる事が常態化している組織で、リーダーとして一念発起して今までよりも丁寧に、詳細な日程を引いて、「これからは計画的に進める!」と意気込んで運用を始めても、残念ながら大抵の場合はいつの間にか元に戻ってしまいます。「計画的に進める」のを軌道に乗せるというのはそれ位ハードルの高い事です。ですから色々と決意も必要なのですが、そもそも足を引っ張る要因を徹底的に排除する事も大事です。その一つが「その他」です。「その他」を設けてしまうと、なんだか良く見えない、今一つ分からない項目をみんな「その他」に入れてしまいます。そのうち、ちゃんと見積もれていた項目も大して検討する事無く、とりあえず「その他」に入れ始めます。つまり「その他」があると、ちゃんと計画を立てるという面倒な事の逃げ場になってしまうのです。そのような、大して検討もしていないような項目を含む計画を運用してうまく行くはずがありません。

そもそも「計画的に進める」のですから、良く見通せていない様な項目があっていい訳がありません。もし本当に良く分からなくて見積もりもできない様な項目があるのならば、良く分からない項目を計画する為の計画を入れなければなりません。つまり「良く分からない項目を分かる様にして見積もれる状態にする」日程を入れるという事です。その日程の終了後にしか正しい計画は立てられません。
計画は
1.項目に漏れがない
2.各項目の見積もりが妥当
というのが最低条件です。この二つを満たしていなければ始める前からうまく行かないのは明らかです。

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posted by 善 at 18:16 | Comment(0) | 全般 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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