2018年05月31日

計画的に進めるという決意


初めての方はこちらを「はじめに

リーダーとして自分のグループを計画的に進められるように変革しようと思ったら強い決意が必要だという話です。

決意


ではどういう決意が必要かというと、それは「スタートしたら決して止めない」という事です。スタートというのは計画に関する諸々のルールを定めて、実際にグループで施行を始めるという意味です。
そして「決して止めない」というのは単純に運用を続けるという事ですが少し説明をします。
もしあなたが慢性的に遅れが発生しているような組織のリーダーだとしたら、きっと今まで様々なルールや文書を定めたりして、なんとか遅れないようにならないかと努力して来たのではないでしょうか。しかし結果としていつも運用しているうちにいつの間にか元に戻ってしまっていたのではないでしょうか。つまり「決して止めない」というのは、もう決して運用をこのようには後戻りさせないという意味です。「これからはこういう風に計画を運用する」と宣言したら「絶対にその運用を止められない」という覚悟が必要だという事です。

理由


なぜそういう強い決意が必要かというと、簡単に言えば、いつも日程が遅れていた様な組織が計画的に進められるようになる為には大袈裟に言えば生まれ変わる必要があるからです。その様な状態に達するには何かを少しずつ改善して行って達成できるというようなものではなく、一段ジャンプするような改革が必要なのです。先程の運用が後戻りしてしまう原因の一つにこれがあります。改善を積み上げて達成しようとして後戻りしてしまうのです。一気にジャンプする必要があるのです。

より具体的な理由を説明します。
まず一つ目は、前回少し触れましたが「計画=主」という考え方が必要なので計画が無い状態、従わない状態というのはあり得ない訳なんです。そしてそれを自分も含めメンバー全員の意識として植え付けないといけないので止める訳にはいかないのです。止めてしまうと「計画は必ずしも無くても良い」という意識になってしまうのです。

もう一つの理由としては、割り込み的な予想外の事が発生すると、つい計画を放棄したくなりますが、それやってしまうとそういう難しい局面に対処する方法が永遠に手に入らいからです。何回新たな運用に挑戦しても、いつの間にか元の運用に戻ってしまう原因の一つはここにもあります。
CMMの中にも未熟な組織(レベル1)の特徴として「危機に直面すると、典型的なプロジェクトは計画された手順を放棄し、コーディングとテストに戻る。」といった記述があります。

そして実はそういうトラブル的な切迫した状況になればなるほど本来は計画的であるべきなのです。これは実際にトラブルを沢山体験してきた人ならば実感している事ではないかと思いますが、切迫して時間が無いからこそ計画的に効率的に行動する必要があります。気ばかり焦って「とにかく行動する」みたいな事をやると逆に無駄ばかり多くて時間をロスしてしまいます。

運用


では実際にそのような危機的な局面では、具体的にはどのような行動が必要なのかを説明したいと思います。

まず、先程の話にあるように、トラブルとか何か割り込みが入ると担当者はとりあえず優先して本来の計画を無視して行動したりします。この行動の結果、もしプロジェクトの計画に遅れを生じさせるようならば、それは決して認めません。つまり事後報告で「割り込みに対処したので遅れました」という事は認めないという事です。
前回で言えば時間割(コマ)レベルのやりくりは各人の采配なので、その範囲で収まっているならば実際上も問題ありません。しかし、それが週レベルで遅れをもたらす様なものだったならば、その遅れは承認しません。

つまり各人が割り込みを対処するにあたり最初に週レベルの計画に影響があるかどうか判断しなければならないという事です。そしてもし影響がある、つまり遅れる可能性があるという事ならば事前にちゃんと計画を変更する手順を踏まなければならないという事です。それは新しい計画案をレビューして承認を得るという事を意味しています。

こんな事を言うと「そんな事やってられないよ!」と言う人がいるかと思いますが、そんな事はありません、実際に運用できましたから。勿論最初はメンバーから反発されて色々文句を言われた事もありました。しかし決して迎合せずにやり続けているうちに、みんな普通に運用できるようになりました。

勿論変更の手順とか、運用性を如何に確保するかという事を検討しておくのは重要です。何回も言うように「頭の中だけで考える」事や「担当者が勝手にやる」事が問題なので、日程表を前に「こういうトラブルが入って来て、このままやるとここが一週延びる可能性があります。」と上司に説明して合意が得られれば最低限はOKという事です。

ただしGOが出たら必ず計画書(日程表)は修正しないと駄目です。
それが「常に計画に従う」という事であって「計画=主」という事です。日程が決して実体と乖離しないようにするという事です。勿論とりあえず手書きで日程表を修正するのでもいいですし、代理で上司が立て直したりするのでもいいです、手段はなんでもいいのです。

誤解されると困りますが「臨機応変にやれ」と言っている訳ではありません。
あくまで計画変更というプロセスを死守する為に、危機に瀕しても破綻しないような運用手順も想定しておく必要があるという事です。ソフトウェアで言えば操作性の話に過ぎなく、機能を削ってしまうという事ではありません。

全ては自分自身にかかっている


先程「メンバーの反発を聞き入れずにやり続けた」みたいな事を書きましたが、上から押さえつけて強権的に運用したという意味ではありません。そういうトップダウンなやり方ではいつの間にか元に戻ってしまうのでは挑戦した経験のある人ならば理解できると思います。
そうではなくて、新しい事に取り組む時には、どんなに事前に話し合いをして納得行くまで説明をしたとしても心理的な抵抗感は拭えない場合が多いのです。なのでその心理的な壁を崩す瞬間だけ強制するのです。実際に運用をしてみて自分が感覚的に抱いていた抵抗感とは違うものだったと実感できればそれは自然と消滅します。

もっとも、それを実感する為には相応の仕組みに仕上げておかなければなりません。
運用する人にとって負担が少なくメリットが感じられるものが必要です。そうでなければ無理に運用させてみたとしても「こんなのやってられない」と言ってやはり元の姿に戻ってしまいます。

結局うまく行くかどうかは全て自分自身にかかっているのです。
今まで計画的に進める事が出来なかった状態の組織では新たな取り組みを考えたとしても、それでうまく行くかどうかは論理的には判断できません。論理的に考えて答えが出るような物ならばとっくに出来ているはずです。これはいうなれば高さの分からないハードルを飛ぶような問題なのです。ですから事前の準備をしっかりして「これならいけそうだ」というレベルに持って行くのは勿論、その上で「これで行く!」という強い決意、決断が必要なのです。
もし運用を始めて途中で頓挫してしまったとしたら、それはハードルを飛び越える自分自身の実力が足りなかったという事です。

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posted by 善 at 20:27 | Comment(0) | 計画 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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