2016年06月19日

計画に関するレベルには二段階ある


初めての方はこちらを「はじめに

今回は計画を達成する能力の向上には二段階必要だという話です。

第一段階


第一の段階は秩序ある状態にする事です。
秩序ある状態というのは計画に関した全ての事が管理され、制御可能な状態です。分かり易くまず反対の状態を説明します。反対の状態というのはいつの間にか日程とはかけ離れた状態になっていて進捗会議などで口頭で調整しながら進めるような状態です。どこか適当なタイミングで日程を現実に合わせて今一度引き直す事になります。優先度の高い割り込みが入って来る等想定外の状態に陥ると計画を放棄してリーダーがその都度判断して進めたりします。これはいつの間にか日程とかけ離れた状態になっているので管理されているとは言えません。又どの様に進めるかはリーダーの頭の中にあるので計画(日程)をもって制御出来ているとも言えません。結局この様なグループでは計画通り進むかどうかはリーダーの陣頭指揮が頼りであり、リーダーの人選によるところが大きいと言えます。

目指す状態はこれとは逆です。
それは進める為のINPUTはあくまで計画であり、どの様に進めるかを考える事は計画を検討する事になるという事です。その為には管理された状態にする事が必要だという事です。管理された状態と言うのは計画と実績が必ず一致しているという事です。いつの間にか日程とかけ離れた状態にはしないという事です。

秩序ある状態の実現


まず管理された状態にする為に実績が正しく報告されて、「進捗会議と実績報告」で少し触れた様に厳密な終了判定が大事です。その上で最も重要な事は予定通りに終了しない場合は必ず計画を変更するという事です。以下の様に予定した日程(1)の終了に近づくと間に合うかどうか判断が付きます(2)。その時にもっと時間がかかる(3)と判断したら、計画を修正して日程を新しく引き直すという事です。もし計画を変更しないでそのまま進めてしまえば2から3の期間(5)は無計画であって何も制御されていないという事になります。
53N012_001.jpg
2の段階で勝手に3に行かずに必ずトリガーがかかる事が管理された状態であって、そこで新しい計画が審議されて正式になる事が制御された状態という事になります。
要約すると秩序ある状態というのは
常に計画に従って行動している状態
と言えます。
5の様な何に従って行動しているのか分からない期間は全く無く、割り込みが発生しようと何だろうといかなる時も必ず計画に従って行動している状態という事です。

スケールの取り方にもよりますが管理された状態で運用を始めると最初のうちは全ての予定毎に計画変更が入る位頻繁に発生したりします。従って計画変更が如何に短時間で出来る様になるかが一つのポイントになります。そこに手間がかかり過ぎるととてもじゃないけどやっていられなくなります。

一つ注意しなければならないのはこの段階では精度は目指さないという事です。遅れというものに対して個人的な考察を行うのは良いとしても対策を練ってグループで運用しようなどとはあまり考えない方が良いでしょう。とにもかくにも秩序ある状態にする事は最優先事項であって、それなくして他の施策というのは何も何し得ない位に考えるべきです。

質の向上


第二の段階として、秩序ある状態になって制御可能になると初めて計画の質つまり遅れるという性質に対して有効な手を打てるようになってきます。秩序ある状態に達していないと例え手を打ったとしても計画のコントロール自身にパワーがかかってしまって有効に働かせる事が出来ません。逆に言うと計画の立案だけではどんなに精緻に出来たとしても精度はある一定以上は上がらないという事です。計画は外側から管理するだけのものであってソフトウェアを作る作業ではないからです。例えば標準的な見積もりでテスト期間をとったとしても品質が想定外に悪くてテスト中に大量にバグが出るようならば全く計画通りには行かないはずです。従って各工程、作業の内容について計画を狂わせる様な要因を取り除いて行かなければなりません。これが、計画通りに進める為には色々な領域にも手を付けざるを得ない理由です。具体的に何をするべきかというとまずは各工程の品質を高める事です。何故なら開発作業の中で日程を大きく遅らせる最大の要因は「手戻りが発生する事」だからです。

理解するべき事


第一段階は言わば管理についてであり第二段階が内容についてだとも言えます。以下の左側の図が表す様にこの第一段階は建物のの土台、基礎の様なものです。
53N012_002.jpg
ここ無くしてはその上に内容を積み上げる事は難しいのです。右側の図の様に積み上げたと思っても何かあれば直ぐ崩れて、がんばってまた積み上げてもまた崩れるという事を繰り返すのです。逆に左側の様に土台が出来上がっていれば後はもう時間の問題なのです。やればやる程どんどん積み上がって行くのです。しかしこの第一段階の土台を築き上げるのはかなりハードルの高い事だと思います。何故ならそれはステップを切って進めるという事が出来ないからです。少しずつバージョンアップさせて行くというやり方では途中で引き戻されてまた最初からやり直しになってしまうのです。これこそがなかなか秩序ある状態に到達できない最大の理由です。達成する為には途中で息切れしない為の準備、「そろそろ取り組めそうだ」という見極め、それと何があってもやり切るという強い決意が揃わないと難しいのです。

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posted by 善 at 22:16 | Comment(0) | TrackBack(0) | 計画 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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